―相談することに、ためらいを感じることは自然なこと―
もしも、今・・
「誰にも言えないまま、ひとりで抱えていることがある」
そんな日々を重ねておられるとしたら
その心の動きは、とても自然なことだと私はおもいます。
人に相談するということは
自分の内側をそっと差し出すような、こわさも感じるアクションじゃないかとおもいます。
そのアクションに対して、ためらいを感じることは
ごく自然なこと。
そして、できることなら「相談なんかしたくない」気持ちが
人の心のなかには内蔵されているんだとおもっています。
(私も、長い間そんな状態が続いていたので・・痛いくらいに伝わります・・)
「こんなこと、話してもいいのかな…」
「わかってもらえなかったら、もっと傷つきそう」
そう感じることは
とっても自然な反応だと感じています。
相談したいのに、言葉にならないとき
本当は、誰かに聴いてほしい。
けれど、いざ言葉にしようとすると——
・うまく説明できる自信がない
・どこから話せばいいのか分からない
・話しているうちに、自分の方が悪いような気がしてくる・・・
そんな感覚があふれてしまうことがあります。
「これくらいのことで悩むなんて、弱いのかもしれない」
「もっと大変な人だっているのに…」
そうやって、自分の気持ちにふたをしてきた時間が
あったのではないでしょうか。
相談の場で傷ついてしまった経験があるとき
勇気を出して相談したのに、
その場所でかえって傷ついてしまった経験がある方もおられます。
・気持ちを最後まで聴いてもらえなかった
・すぐに「こうしたらいい」と結論を押しつけられてしまった
・「あなたにも問題があるのではないですか」と責められたように感じた
・そもそも、こちらの話を聴いてもらえなかった
そんな出来事があると、
「もう二度と相談なんてしたくない」
と感じてしまうのは、当然のことだと思います。
その経験は、決して小さなものではありません。
心の奥で今も、ひりひりと疼くような感覚を
残しておられるのかもしれません。
それでも、「誰かに話してみる」ことには意味がある
それでも私は、
安心して話せる相手と出逢えたとき、
心は少しずつほどけていくのだと思っています。
相談することの意味は、
正しい答えを見出すことだけではありません。
・自分の言葉を、途中で遮られずに聴いてもらえること
・「そう感じているんですね」と、そのまま受けとめてもらえること
・ひとりでは見えなかった心の風景や視点を、そっと示してもらえること
その積み重ねの中で、
自分を責める力が、少しずつゆるんでいきます。
よりぽので大切にしていること
こころのねっこ相談室 よりぽのでは、
ご相談に来られた方の「ペース」と「安全さ」を、
何よりも大切にしています。
・話したくないことは、無理に話さなくてかまいません。
・うまく言葉にならない部分も、そのまま一緒に眺めていきます。
・すぐに結論を出すのではなく、「今、ここで感じていること」を
ゆっくり確かめていきます。
とくに、結婚やパートナーシップのことで
心が迷子になっているとき。
「どちらが正しいか」「相手と別れるか・続けるか」だけが
答えではないことが多くあります。
「今の私は、何にいちばん傷ついているのか」
「いま、何がしんどくて、どんな糸口を探しているのか」
「どんな関係であれば、心が楽になっていけるのか」
その問いを一緒に見つめていくこと。
そのプロセス自体が、
その人だけの“心のねっこ”をたどる時間になると感じています。
相談するタイミングは、あなたが決めていい
誰かに相談するタイミングは、
早ければ早いほどいいというものではありません。
「そろそろ、ひとりでは抱えきれないかもしれない」
「誰かと一緒に、この気持ちを眺めてみたい」
そんな感覚がふっと浮かんだときが、
ひとつのサインかもしれません。
いま、まだ迷っているなら、
その迷っている〝まるごと〟大切にされていて大丈夫です。
「いつか話してみようかな」
と、心のどこかによりぽのことを
そっと置いておいてもらえたら、うれしいです。
人に相談するという選択は、
決して「弱さ」の証ではありません。
ひとりきりで全部を抱え込まず
自分の心を守っていくためにできる、
大切な工夫のひとつだと感じています。
これまで胸の奥にしまい込んできた重さを
少しだけ誰かと分け合ってみること。
その一歩は
これからの日々のなかで
心の中に小さな風を送ってみるような、一歩になる。
「誰かと一緒に、この気持ちを見つめてみたい」
と感じる日が来られたら・・
よりぽのは、
あなたの歩幅のままで話せる場所として、
ここでお待ちしています。
